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むかし話

二十歳の躁

昔々あるところに、私がいました。 私は予備校生で、もう2浪でした。20になってもまだ大学生になれないで、かといって別の道を模索するでもなく、両親の援助を受けて日々油絵を描きながら、なぜだかある日、躁に入りました。といっても、病気というほど大き…