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1105註釈

mog1032005-11-05

怒ってる。
オジサンたちは怒ってる。総じて40ぐらいの人が怒ってる。
星野智幸さんは、「ハルとナツ」の盗作問題について、自身のサイト内「2005年10月2日(日曜)の日記 http://www.hoshinot.jp/diary.html」あたりで怒ってる。
仲俣暁生さんは、下北再開発の問題について、「下北沢再開発を考えるページ http://www.big.or.jp/~solar/shimokitazawa.html」あたりで怒ってる。
菊地さんもインターネット病のことで怒ってたなあ。
といっても、何も彼らは目くじらを立てて手当たり次第に自分のストレスをぶっつけているというのではない。なんだか半ば呆れていると言うか、呆れながらもちょっとさすがに、という感じで訴えているような雰囲気だ。
そうした様子を見て僕が思うのは、どうやら大体40ぐらいまで真っ当に生きていると、ちゃんと怒れるようになるのかなっていうことで、もう少し言うと、「クールに行こうよ、冷静になれよ」的な、「冷静なほど立場が上」的な気運がそのぐらいになると有効期限切れというか、「怒るときは怒るよ」的なモードに入れるのかなということである。
勿論、20や30で怒ってる(異議申し立てをしてる)人たちも多くいるのだろうけど、例えば僕なんかだと周りを見て「うわ、あれひでーなー」とか思っても「まあ、僕はあーならないように頑張ろう」とか「・・・でも、そういうもんじゃん?」とか思いがちだし、それが殊更悪いことだとも思っていない。そんな僕のような姿勢に至るには、ただ闇雲に頭に血を上げて「怒ってる俺って気持良い」という、いわば怒り中毒に浸ってしまう主に若い困った人なんかを見たり実際に困らされたりした経緯があってのことだが、あんまりそうはならずに所謂バランス感覚を保ったままガッツリ怒るというか、適切な異議申し立てができるようになるまでには、そうやって月日が必要なのかしらとか思うのである。
というのはしかしただ、「あー、怒ってる人が丁度みんな同じぐらいの年齢だなあ」と思ったから徒然に想像しただけで、僕はハルとナツについても下北計画についてもメガネ男子についてもよく知らない。